「価値ハラスメント」からの脱出。AI時代に私が“変人”たちと連帯する理由。fubuki.biz交流会 Vol.1 レポート

2025年12月27日配信


fubuki.biz という場は、単なるビジネスのハブではなく、私の琴線に触れた「異能な個人」たちが交差する交差点のような場所にしたいと考えています。

その実験的な試みとして、職種も居住地もバラバラな3人の独立プレイヤーを招き、「fubuki.biz 交流会(仮)」という名の雑談を始めました。

彼らに共通するのは、「論理的な正解」よりも「自身の直感(ノイズ)」を信じて行動しているという点です。

AIがすべてを最適化していくこれからの時代に、私たちはどう生きるべきか。

「2026年12月26日を、どう迎えるか」をテーマに語り合った、第1回の記録を私の視点でまとめます。

「2026年12月26日」への実験。点と点を結ぶ生存戦略。


なぜ、この会を始めたのか。

それは、超大企業と個人事業主という「二極化」が極まる未来において、会社という箱を大きくするのではなく、強烈な個性を持つ「点」と「点」を結ぶことこそが、最強の生存戦略になると確信しているからです。

集まってくれたのは、私の周りに自然と吸い寄せられてきた(あるいは私が吸い寄せられた)、愛すべき「変人」たちです。

  • 諏訪 勇渡さん: 小学生からコーヒー教室に通い、今の今までコーヒーへの偏愛が止まらずバリスタ・焙煎士に。
  • 角田 和樹さん: 上場企業で新規事業を育てた後、縁もゆかりもない愛媛へ「なんとなく」移住。
  • 山上 陵太さん: マーケターであり、ブラジル音楽コミュニティの代表も。

そして進行役は私、角川。東京、山梨、北海道を行き来する多拠点生活者です。

「価値ハラスメント」からの脱出


今回の対話で、最もハッとさせられたキーワードがありました。

諏訪さんがポツリと言った**「価値ハラスメント」**という言葉です。

彼は以前、東京や横浜で活動していた際、無言の圧力——「お前に何の価値があるんだ?」「何者なんだ?」という、成果やバリューを強要される空気に息苦しさを感じていたと言います。

その考えを脱したく、自分の趣味でもある美味しい食材探しをしている中で、純粋に食体験をシェア出来るコミュニティを求めて山梨へ移住したきっかけの一つでした。

これは、現代の多くのビジネスパーソンが抱える「痛み」の核心ではないでしょうか。

SNSやビジネスの世界では常に「タグ付け」や「実績」が求められ、何者かであることを証明し続けなければならない。山上さんが指摘した「仕事は効率化されているのに、幸福度が先進国最下位」という日本のパラドックスも、ここに起因している気がします。

「論理」を捨てて、「直感」で動く


角田さんの移住エピソードも象徴的でした。

「なぜ愛媛だったんですか?」という問いに対し、彼は「西日本でざっくり探していて、移住体験ツアーに行って、人の良さと景色が良いと感じたから。実際、すべての地域を比較検討するのは時間的に現実的ではない。だからこそ、一度良いと思った感覚を大切に、あとはタイミングと勢いで決めた」と笑いました。

マーケティングのプロが、自分の人生の重大な決断においては、徹底してロジック(論理)ではなく直感に従っている。

これこそが、AIには絶対に模倣できない「人間ならではの生存戦略」です。

どこが得か、どこがコスパが良いか。そんな計算はAIにさせればいい。

人間は「水が合う」「飯が美味い」「なんとなく好き」という、説明不可能なノイズ(偏愛)を羅針盤にして動くべきなのです。

次なるフェーズへ


「仕事だけ楽しくても、人生が楽しくなければ意味がない」

そう語る山上さんは、マーケティング支援という枠を超え、リスキリングやコミュニティ作りへと舵を切ろうとしています。

今日の雑談を通じて確信しました。

彼らのような、**組織の論理よりも自分の美学を優先できる「個」**が、これからの時代を面白くしていくのだと。

私たちは、会社という枠組みを超えて、緩やかに、しかし深く連帯していきます。

次回は1月、リアルな場で杯を交わすことになりました。

2026年の冬、私たちがどんな場所に立っているのか。

この実験の行方を、どうぞお楽しみに。


【参加メンバープロフィール】

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角川 英治(56)

株式会社フブキ 代表

東京・山梨(石和温泉)・北海道(旭川)の3拠点を移動しながら働く多拠点生活者。HubSpot Gold Partnerとして企業のDXやマーケティング戦略を支援する傍ら、AI時代における「ノイズ(非合理な人間らしさ)」の価値を提唱。fubuki.bizを通じて、感度の高い経営者やクリエイターの「調律」を行っている。

諏訪 勇渡(29)

CRU COFFEE 代表 / バリスタ・焙煎士

小学生から意図せずホームバリスタとなり、異色の経歴を持つ焙煎士。コーヒーの抽出技術を競う大会で日本3位の実績を持つ。東京・横浜での活動を経て、「価値ハラスメント」のない環境と食の豊かさを求め、山梨県勝沼と横浜の二拠点生活へ。現在は焙煎事業に加え、カフェ開業コンサルティングなども手掛ける。

角田 和樹(39)

コビトロジック 代表 / BtoBマーケティング支援

上場企業にて物流代行サービス等の新規事業立ち上げを主導。営業とマーケティングの仕組化を行い年商20億円規模へ成長させた実績を持つ。2025年、自身の直感を信じて退職し、縁もゆかりもない愛媛県松山市へ移住。現在はHubSpot構築やBtoBマーケティング支援を行いながら、地方移住者の支援事業を構想中。

山上 陵太(39)

Semuis株式会社代表 / BtoBマーケティング支援

元楽天でECと広告に関わり、現在はBtoBマーケティング支援やリスキリングの事業を展開。日本の労働幸福度に関心を持ち、ウェルビーイングやコミュニティ事業への展開を画策している。